新たな花粉の希望とは?

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おはようございます!花粉寿喜男です。

お花は好きですか?寿喜男は好きです。

花粉はどうですか?寿喜男はとてもきらいです。

とくに花粉症状が出る季節は体感20%くらいのデバフが掛かってるように感じてしまいます。

そんな花粉について、今日は取り巻く環境や行われている対策、きっとみなさんが考えているであろう、なぜ花粉を振り撒くスギは伐採されないのかに触れていきたいと思います。

◇日本の花粉患者数

日本の花粉患者数は3000万人以上と言われています。

日本人口は1億2000万人ですから、約25%が花粉症ということになります。

一方、環境省が出している花粉症マニュアルの中では、約42.5%が花粉症有病率であると発表しています。5100万人になりますから、人間が持つ持病として捉えるのであれば、花粉症こそが最も感染者数の多いメジャー持病といえます。

出典:環境省環境保健部環境安全課 花粉症環境保健マニュアル2022

なぜこんなにも花粉症の人が多いのでしょうか?

◇花粉症の原因

関東近郊の花粉の飛散量を見てみますと、どのエリアも2020年に飛散量がグッと減ったもののそれ以降毎年右肩上がりで上がっています。東京都千代田区では昨年2023年には例年の花粉値を超えるところまで回復してしまいました。

テレビやネットでは毎年花粉の話をテーマに取り上げるのに、国はなぜ減らす努力をしないのでしょうか?それとも何か花粉症患者が増えてでもメリットな点があるのでしょうか?

出典:tenk.jp 東京都千代田区の花粉飛散量

出典:埼玉県さいたま市におけるスギ・ヒノキ花粉の年間飛散数の推移(2008年~2023年)

◇なぜこんなに杉が多い?

上の図で分かりますが花粉は杉花粉が全体の8割くらいを占めています。そもそも、なぜ日本には杉がこんなに多いのでしょうか?

それは戦後の1960年頃、そして同時期の高度経済成長が理由です。

戦争で森が焼け、また経済成長で建築材の需要が急増化したことで木を植えようと盛んな時期がちょうどこの頃でした。なぜ杉を選んだかといえば、「地球温暖化」がキーワードになります。

◇二酸化炭素吸収の良い樹木

地球温暖化が問題視されるようになったのも1970年代の頃からです。この頃から少しずつ浸透してきましたが、おそらく国ではそれよりも前からテーマには上がってたのではないかと思います。

そこで植林の時に二酸化炭素吸収効率の高い杉が、国内に大量に植えられるようになりました。

ですが元々伐られるために植えられた杉がなぜ大量に残ったままなのでしょうか?

◇日本の木材の需要

杉が成木となるまでには約35~40年ほどかかります。1960年代に植えたとすれば実際に伐採できる時期は2000年頃になりますね。

この間に木材の需要は大きく変わりました。

林野庁によると、木材の需要は1973年がピークでその後減少しています。1人あたりの木材需要量(赤線)は1973年と2000年を比べると約66%にまで減少していることが分かります。

そうして成木になる間に木材需要が減ったことで国内に大量に植えられた杉が生えたままになることになりました。

また最悪なことに杉が花粉を大量に撒き散らし始めるのは約30歳の時なのです。

◇国の対策は?

当然国も対策はしています。現在では花粉量の少ない杉の植林が進められており、現在では全杉苗木生産量の約5割が花粉量の少ない杉になってきています。

ですが、これから植える杉の対策は進んでいるものの、今ある杉を減らす対策はなかなか進んでいません。

森林蓄積量は、簡単にいえば「木材資源に使える木がどれだけあるか」です。林野庁によれば蓄積量は年々増加、また木材の日本の国内伐採量は0.53%と非常に低水準です。最も大きな理由は海外の木材の方が「コストが安い」からです。お金の面で日本の木は植えられたままになっているのです。

国内消費率の少ない日本の木材そして杉、どうにか日本の杉を有効活用しながら減らす方法はないでしょうか?

◇国内の杉を減らすために

寿喜男は考えます。

杉というものは学名でCryptomeria japonicaというらしいです。

意味は日本の隠された宝。

名前にjaponicaが入っている通り、実は杉は日本にしか生えておらず日本の固有種なのです。

◇杉の樹木見パーティー

杉は常緑樹です。つまり1年中葉っぱが生えており、花は2~4月に花を咲かせます。その咲いた花が花粉を飛ばしているわけですが、花粉シーズンが過ぎた時期は、杉は大人しい木のままです。

杉は高木であり、整然と並んでいる姿は下から見上げると壮大な感覚になる程です。京都には竹林の観光スポットがありますが、オフシーズンに無害な杉も壮大な自然に囲まれた観光スポットとして人気が爆増する可能性はかなり高いです。

また杉は二酸化炭素の吸収効率が非常に高いので、その空間は二酸化炭素が少なくたくさんの酸素が充満した最高の空間になり得ます。スポーツ選手などの回復の場所やご利益のあるスポットとして打ち出してみてはどうでしょうか。

そこで得た資金で花粉の少ない杉に植え替えるコストに使うことで嫌われるだけの杉からみんなに愛されたまには嫌われながら資金を生み長期的に日本の花粉減少に繋がる施策になり得ると寿喜男は考えます。

今まで嫌われていた杉が脚光を浴びる・・・

まさに日本の隠された宝と言えるのではないでしょうか。

寿喜男。

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